FC-EXPO行ってきた。ものづくりは変態的だ(21/3/3-4)

こんちは。

 

FC-EXPO!

それは年一回東京ビックサイトで開催される水素燃料電池関連の企業展示会である。

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出展者ではなく、あくまで業界人として業界動向のウォッチと勉強の為、水曜日と木曜日の2日間がっつりセミナー受講や展示ブース見学に行ってきた。

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昨年はもうコロナウイルスの蔓延が始まっていて、人はまばらだった。しかし今年は緊急事態宣言下ながらかなりの人手。海外メーカー勢が出展見送る中でも、かなりの盛況であった。水素ビジネス、かなり注目は高まっている。

 

と言うのも昨年政府がカーボンニュートラル社会実現に向けたグリーン成長戦略を発表。再エネの具体的な重点施策が発表され、また水素活用では水素閣僚会議で数値目標とそれに向けた道筋もかなり具体化してきている。

 

そんな訳で、我が社も車向けの部品のみならず、水素ステーション向けや燃料電池鉄道、船など多様な用途でビジネスを考えないといけなくなってきている。

 

何だか2年前ど素人で踏み込んだこの業界ではあるが、だいぶ知識が付いてきた。それでもまたキャッチアップしている段階ではあるが。

例えば最初燃料電池という言葉自体が謎であつまた。小学校の理科の授業で水を電気分解すると片方のフラスコには酸素がたまり、片方のフラスコには水素がたまってくる実験をしたのを覚えている。正極がどっちで、負極がどっちだったかは忘れた。その逆なんだなという程度の知識。

 

ところがその構造を詳しく勉強していくとそれはもうとてつもない微細で複雑で様々な材料が組み込まれて作られている複雑怪奇なスタックと呼ばれる構造物であった。

そしてそれは年々形状がミクロン単位で最適化され材質の組み合わせが変わり加工製造技術の地道な進歩によりトータルではものすんごいダウンサイジングと高効率化が達成してしまっている。

セミナーで昨年リリースされたトヨタの第二世代ミライの技術革新事例の説明を聞いた時、内容がマニアック過ぎてかつ凄すぎて変態的過ぎて、思わず笑ってしまいそうになった。

よく分からなかったけどとあるスライドではカーボンに白金をより絡め取りやすくなるような条件を見出した事で発電効率が向上したとか言う話を顕微鏡の写真と色んなグラフが用いられ説明されていた。

ただただほえーーって感じで聴いてた。

ものづくりってまじで半端ない。

 

日本国内でこの様な変態的な仕事に従事してる会社員って数百万人程度?はいるはずだし、この国の基幹産業は金融でも小売でも観光でもなく製造業。つまり今でも加工貿易立国だったりするのに、それの面白さやものづくりがカッコ良いと思える場面って、普通に日常生活送ってたらないよな。

なんでこんな変態的なエンジニアがたくさんこの国にはいるんだろうか。。

なんでこんなマニアックな設計開発を一生懸命やれてる人たちがたくさんいるんだろうか。。

私が文系の世界で生きてきたからなのか。

 

まじでそれが技術立国の土台になってるわ。

生まれ変わったら理系選びたい。いや、子供ができたらエンジニアで国に貢献して欲しいとさえ思うよ。

 

他にも使いものにならない石炭から水素取り出して液体水素で海上輸送してくる話だとか、燃料電池を積んだドローンの宅配の話だとか、床下に水素タンク積んで水の水蒸気出しながら走る鉄道の話とか色んな将来の話を聞けて展示会はとてと面白かった。

 

それでは。